チーム医療の仕組みは本当に患者ファーストなんかな?

 

こんにちは
トリニティサロンの三田です。

講演会の中で本当に今、患者力を高めよう!という内容の演題が多く聞かれます。
たまたまなのか???
医師と患者の関係性で、前回も話した『シェアーデシジョンメイキング』共同意思決定についての話です。

主催が患者会からなのか、医療・製薬会社・保険側からなのかで目線の違う内容となりますが、今回は患者会主催の講演会で、患者力を上げるには、医師とのコミュニケーションがどんなふうなのか?といった話になると、医師からの言葉で傷ついた!という話が持ち上がります。
なかなか医師に、自分の気持ちを伝えることが出来ないという、こころ苦しい話です。

医療側の理想の形には、なかなか溝が埋まりそうもないです。

今までの日本の教育に意思決定を設ける場があったったけ?
ってことですよね。
ましてや高齢の方は、目上の方には従うように育ってきた方々ですよ。
そこに、命に関わる決定なんて、なかなかできるものでもなく途方に暮れるのが自然ではないでしょうか。

海外のように自分の意思を素直に言える環境であったなら、患者力を高めよう!なんて演題は出ないはず。

だけど、これからはシェアードディシジョンメイキング(共同意思決定)が進むのであれば、サポートがないといけないのでは?と思います。

今のZ世代の年齢になると、意思決定などの機会が多いことでこんなことを難しく考えることでもないのだろうと思いますが、Z世代以降の年齢はまだ、上下関係や力関係などの弊害から、なかなか自分の意見を言うとなんて思われるんだろう?となるのかもしれませんね。

だとしたら、意思決定できるようなサポートがあれば、患者は自分で決めれるのではないのかな?って思います。

がんの宣告後、標準治療を選択した時、手術ができる状態であれば、術日までの期間が緊急でなければ平均2・3カ月かかります。

その間に、意思決定をすることが何度も出てきます。

病院によってどのような対応をしているかは分かりませんが、医師と看護師・記録係などが診察室にはいらっしゃるのではないですかね。
今の時代、家庭環境も多様化し、1人で聞いて、一人で決定しなければならない場面もあったりしませんか?
医師達は仕事ですからね、毎日がんを診て治療していますが、患者は初めて聞く自分の病。

がんの告知を受けるまではいつもと変わらない日々を送っいたのが一変する出来事なのです。

そして毎回診察で新たな決定事項を聞かされる。

自分の感情は置いてけぼりで、頭が回らない・・・・。

そして家に帰っても共有のない(できない)感情があふれだし、一人苦しい思いを抱えながら過ごす時間。
本当にしんどいし辛いです。

そこに患者力高めて!って言ったってねぇ、できませんよ!

がん相談支援センター』などで、気持ちを整理したり、治療の説明が分からないことなど聞いたりできるようですので、利用するのもいいかとも思います。
そこに、もっと垣根の低い、がん患者が患者をサポートする『ピアサポーター』さんにゆっくりと話を聴いてもらうことで、自分の気持ちの整理が少しずつできることもあります。

まずは、置いてけぼりだった気持ちの整理をすることから始めないと、前にはうまく進めないのですよ!

そこは分かっているかいないかは分かりませんが、医師が診る診察室ではなかなかできない事なんですよね。
患者の感情を整理するなんてね。
なので治療方針を決める時、『次回までに』って時間を取ってくれるんでしょうね。

次回までの間に気持ちを整理し、治療の話を思い出し、自分でどうしたいかをまとめる作業をしなければならないのです。

『決めれないですよ!』
って言われる中で、思い出してほしいのですが、小さな積み重ねにある決めてきた事はいくつかあったはずです。
なので、自分で決める!、決めれる!ってことが出来るのですよ!(本当はね)

ただ、こころに痛手を負っている時だから、気持ちが鈍って揺れてるだけなんです。

なのでね、なんども何度も話せる人に話す事なんです。
害のない人に、話せる人に、自分のこころのモヤモヤを吐き出したり泣いたりして、自分の中に沸き上がったものは全て出してみるんです。
出し切った時、こころが空になったなら、後は満タンにしていくだけなのです。
悲しみや不安、怒り、恐れなど湧いてきますよね。
そりゃ、命に関わることを言われるのですからね。人はそんなに強くないんです。
支えがあって強くなってきますから、意思決定をする前に、こころの整理をお勧めしたいのです。

人は決めれたことがあると、次に起こることも自分で決める為の学びが始まります。
そこで自分の病の内容をより深く学んでいくことで、病に対しての自立へと向かっていけるのではないかなって思います。

自分の気持ちを素直に言えることがこんなにも大変な作業になるなんてね、日本の教育も困ったものですよ。
やっとですけどね、自分を開示するって何事にも大切なことなんですよね。

チーム医療も独自のオリジナリティがあってもいいのになって思うんですけどね・・・・。

本当に個別化した医療なんでしょうかね・・・。

よくわかりません・・・・ね。