摘出手術をする前の大泣き

 

乳がんに罹患し、がん細胞を摘出するに至り、あれとあれよと検査のスケジュールを組まされる。

言われるがまま、あっちへこっちへと検査室を指示され、まったく自分の先のことが見えない状況は、不安材料てんこ盛り!

あの時の自分の顔はどんな顔してたんだろうと思う。

こんにちは
トリニティサロンの三田です。

がん告知をされて(2023・5)、着々と手術に向けて事を進める中で、主治医から歯医者へ行くように勧められました。

正直、歯医者には行きたくない!(怖いから)
行くのを渋っても、行かないとダメらしい・・・。
全身麻酔手術を受けるのに、口腔ケアは今では必須らしいから。
主治医からのお手紙付きで受診しないといけなくて・・逃げれない!
あぁ~行くのやだ。

私は大の歯医者嫌い。
子どもの頃のトラウマが足を遠ざける。
ものすごい自分と葛藤して、意を決して毎回臨むんだけど、なんせ今回は乳腺科から受診依頼書みたいなものを持たされてるから受診した報告書を主治医に返さなきゃなんない。

一番緊張する歯医者の待合で呼ばれていくと、新たな先生が担当。しかも女医。

乳腺科からのお手紙の内容を把握しての女医の対応は、とても丁寧で優しい。

コロナ前まで通っていたのを、コロナ禍以降まったく行かなかった事も行きたくない理由の1つ。

女医は手術後の治療のことや、歯の治療が一時中断になっていることなどを踏まえ、歯に対する治療はどうするかを相談してきたけれど、とりあえず今は歯の治療はしないことだけ伝え、クリーニングとメンテナンスをしてもらうことに。

口腔ケアは本当に大切なのはわかる。
治療も残っているのは気にしてる。
いまするの?

いや、今はいい・・・

の心の葛藤

クリーニングとメンテナンスを終え、チェックとして医院長に診てもらうというので、
医院長に診てもらうと治療を勧められるし、一旦治療を中断してるから叱られるかも…と女医に伝えたら、
『医院長は怒らないから大丈夫』と優しく慰めてくれる・・・。
でも以前は怒られたんだよ。
だから、そこにエネルギー注ぎたくなかったのだけど、医院長が来て私の口を覗き込んだ。

医院長は治療中の歯の状態には触れず、口の中を隅々まで調べながら
『うんうん!大丈夫きれいですよ!』
『うんうん、大丈夫、大丈夫!』
と言うではないか!

ちょっと拍子ぬけしていると、女医が
『ほらね、医院長怒らなかったでしょ?』
って。

なんか、私・・・
駄々っ子のように振舞ったのかな?
って反省しながらも子どもの駄々を受け止めるような対応に心底救われたんです。

歯医者から帰って、歯医者で起こった出来事を思い返していると、涙がどんどん溢れ出し、一人で大泣きしてました。

自分の駄々を受け入れてもらえた!

駄々っ子になってもいいんだ!

乳腺科からの受診依頼に、がん患者としての配慮もあったのかもしれません。
治療をするかしないかは患者自身の問題であり、医師の問題でもない。
急を要する治療でなければ、これは普通の対応かもしれません。
がんを理由に駄々をこねたわけでもなく、本心がそう言っただけ。

ただ、歯医者に行って治療は嫌だ!といったことだけなのに、
何で涙が出るんだろうか?

子ども扱いのような振る舞いかもしれないけれど、その対応がうれしかったんですよね。

不思議なんですけど、
私の心が喜んでたというとおかしいかな?
でもね、心が温かくなってたんですよね。
ただ、駄々こねただけなのに・・・。

こんな出来事になんで涙が出るのか?
自分に問いてると、ふと思ったんです。
今までの私は、嫌なことでも我慢して受けてたんだなって。

嫌なことでもしなきゃなんないこともあるなかで、
私はそのことに我慢という思いを上乗せしてたんでしょうね。
我慢ではない思いで受け止めると良いものを、我慢と捉えていた私がいたことに、歯医者に行って気づいたんです。
おかしな話でしょ?笑
歯医者に行って心温まる話?笑

歯医者に行ってよかったです。

捉え方を間違ってた自分に気づけたんですからね。

私のヒーリングが意外な場所で起こったお話でした。