がん細胞がない臓器のリスク低減摘出術をどう捉える?

 

こんにちは
トリニティサロンのサンです。

私は遺伝子乳がん卵巣がん症候群(HBOC)です。
乳がんの根治治療、摘出術を受けた7カ月後に、推奨されたリスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)を受けました。

両側にそれぞれできた原発巣の乳がんと言う事で遺伝子カウンセリングを勧められました。(任意で)

遺伝子カウンセリングで何を話せばよいのか?
何を聞かれるのか?
それを受けてどうなるのか?

治療も何も始まっていない検査の段階で進む、遺伝子検査を受ける前の遺伝子カウンセリング。

主治医は私の疑問を受け止めながら、診察外で看護師から詳しい話を聴きました。
・家族の病歴(3世代)
・親から受け継ぐ遺伝子だけに、陽性ならば親族にも関わってくるデリケートな検査であり、親族の間柄だとか親子・兄弟・姉妹の関係性だとか、現代の家庭事情が絡んでくると言う事。
・陽性ならば、リスク低減摘出術を保険で受けられると言う事。
・子供がいる場合に1/2の確率で受け継ぐと言う事。
などなど、他に何かあったかな???

とてもデリケートな検査と理解しました。
検査の結果を『知りたい』『知りたくない』『知りたくなかった』などの問題で、家族・親族で話し合いの元で検査を勧めます。と言う事に対してのカウンセリングのようだった。

母方の親族は温厚な人が多いので、その心配ははじめからなかった。(温厚で済む話かどうか分かりませんが)

私自身は知りたい(娘に関わるので、知っておきたい)
兄はどっちでもいいが、調べない(子どもたちが調べて欲しいと言われたら調べるけれど…)
私たち兄妹でも意見が分かれてはいましたが、私が受ける検査に兄は何も口出しはしませんでした。
姪や甥たちは兄家族に任せました。

親戚の従兄弟・従姉妹たちには結果報告だけです。
誰も咎めてくる人はいなかったので助かりました。

この家族や親族に関わってくる検査には1つこのような壁があるのかな?
当時は検査を受けるのも少ないと聞きました。
あれから1年が経ち2年目に入ろうとしていますが、検査を受ける人は増えたのかな?

私が検査を受ける垣根が低かったのは、遺伝子検査を予防医学と捉えたからです。

結果、遺伝子に予防は効かないとしても、知っているのと知らないとでは大きく違って来るのではないかと思ったのです。

人生に・・・・

遺伝子は生まれた時から決まっています。
変えることはできません。
だけど、生き方や捉え方は変えることが出来る。

そうなりやすいカラダと知っていれば、労りや、時間の使い方が違って来るのでは?と。

がんになるかならないかもわからない

対策も色々とある

選択の連続が、50年余り生きてきてたくさんあった。
これが雑念なくシンプルに選択ができることになるかもしれない。

カウンセリングには2度受けました。
検査を受ける前のカウンセリングと結果陽性となってのカウンセリング。

検査の説明を教えてくれた看護師さんが、詳しく丁寧な内容だったのでカウンセリングを受ける理由がわからなくなったのですが、病院や治療のガイドラインで決まっているんでしょうね。
陽性と出た結果で受けるカウンセリングを、主治医にがんとしてお断りしたのだけれど、やはりそれは通らずに、2度目のカウンセリングを素直に受けました。

1度目のカウンセリングが遺伝子検査の冊子を読むだけのカウンセリングに、少々不満を漏らし、カウンセラーを変えてもらって2度目のカウンセリングを受けたら、ものすごい説得力のあるカウンセリングになりました。
このカウンセリングは主に、患者側の発信を待っている感じで、私の不安を解消するための構えかと感じました。
リスク低減卵管卵巣摘出術でカラダがどう変わるのか?
そして、陽性の遺伝子を受け継がせない方法はないのか?と
わけのわからないことを訴えたように思います。

そのカウンセラーの方に強く言われたことは、卵巣がんに罹患すると予後が悪いので、罹患する前に摘出が良いと言われたこと。
女性ホルモンがなくなるリスクと、罹患するリスクだと罹患するリスクをなくす方が良い事。
乳がんはカラダの外側にあり、内臓の中にはない。
リンパに転移がなければ、乳がんは胸の中のものを取れば根治が可能(簡単に言うと)
だけど、卵管・卵巣は内臓の中にあるだけに、転移や浸潤など内臓の状態で治療やステージが変わってくる。
それに、初期症状がほぼわからない臓器であって、卵巣・卵管の定期検査もない。(健診にない)
症状が出た時には…という意味で予後が良くないと、強く言われました。

遺伝なしに罹患する人より、罹患する数値が高いとわかるのなら対処の仕様があるなら対処したい。
それが私には予防医学と捉えたのです。

だけど私は50代。
これがAYA世代なら違ってきますよね・・・。

ホントに、色々な選択を課せられる遺伝子だな。