手術には体力がいる

 

右乳房のがん告知から手術までの間、乳がんの進行状況を判定するための検査があり、疑いのある左乳房の生検も含め、手術のための準備が始まった。

約3ヵ月間の間、乳房超音波検査・乳房MRI検査・全身CT検査・骨シンチグラフィなど、乳がんの性質・進行状況・病巣の広がりなどを調べていきます。
そこに追加でPET検査などあるかもしれませんが、私は上記の内容で検査を受けました。

結果的に、両側乳房にそれぞれの原発巣が見つかったことで、遺伝子検査も進められました。

手術は『まな板の鯉』・・・
手術を受けた先輩罹患者たちの明るい声掛けに怖がることもなく、経験者の声は本当に勇気づけられます!

ただ、まな板の鯉状態であっても、がん細胞があったとしても、自分のカラダの細胞を活性化し、体力・筋力共にいい状態に保たせておかなければ予後の経過は全く違いが出てきそうだと思い、手術までの3ヵ月は自分のカラダのコンディションに力を注ぎました。

術前の3ヵ月間、今までうんともすんとも動かなかった体重計の針が、神経疲れからか1~2㎏すとんと落ちたのをきっかけに、よもぎ蒸しでからだを温めて代謝を促し、ストレッチや筋トレなどをして、後はひまし油湿布で免疫系の強化として排泄を促していました。
自分の『今、出来ること』に注目し、からだと向き合う時間の濃いさに思い出した感覚がありました。

母が亡くなった30代、からだの大切さを知ってジムに通いだし、毎日のように1日の締めくくりはからだと向き合う時間を過ごしていました。
当時、自分が感じていた感覚が蘇ってきたのですよ!
どう説明したらよいか分かりませんが、自分のカラダと対話をしているんですね。
よもぎ蒸しの時は、体温や心拍が上がっていく様や、ストレッチや筋トレの時は、どの部位に働きかけているか?
突っ張りや伸びた感覚など、それぞれに自分と確認しながら向き合っている時間が楽しくて楽しくて・・・

『楽しくて楽しくて・・・』
この気持ちを忘れてた!
カラダは向き合えば応えてくれる。
応えてくれたからカラダが変わっていく。
それが楽しくて楽しくて、カラダと向き合う時間が好きだった。
この感覚を私は持っていた!
術前のコンディションで思い出したんですよね。

手術で胸を失うってのに・・・
楽しい時間を過ごしているって妙な話なんですけど・・・。

こんな想いを思い出すってことは、どれほど自分に向き合うことなく過ごしていたんだろうかと思うと、一番大切なことを無視してたんだと気づいたのでした。
そうしたら、すべてのことの優先順位が私を一番に思うようになり、とても気持ちが軽くなったのも覚えています。

それは今でも継続して優先順位はまず私が一番は変わっていません。笑

どれほどこんな感覚を忘れていたことか・・・

手術に向けての準備がこれほど楽しい時間になろうとは、思いもよらずの3ヵ月を過ごしました。

ちなみに、
乳がんは内臓にできるがんと違い、乳がんで痩せてくるということはないようで、痩せてくるとしたら、
別の理由として、緊張や不安などの精神的なストレスが食欲をなくし体重が減少すると言う事。
私の最初の減少もそれにあたると思います。

そして体調万全の6時間の手術後は、薬のコントロールが良かったのか、痛みも気分の悪さもなく、汗をかきながらも大人しくひたすら寝ていました。

おかげさまで術後の目覚めは大変良く、排泄・身支度・食事など活動の出来る状態は、乳がんってホントに別なんだと思いました。

そして術後の体重測定で驚いたのが、術前と術後で3㎏体重が減ったこと!
一日で3㎏!
手術って本当に体力のいる治療なんだと改めて思いました。
ってことは、
病気になっても体力・筋力がなければ、手術を乗り切る持久力や免疫力などが保てないし・・・
体力があれば治療方法も数多くあるってことですよね。
それに、回復するにも体力がいるわけで、体力がなければ予後の生活にも支障が来たす可能性もあるかもしれません。
感染症・肺炎などの合併症とか・・・。

術後の生活がいつもと変わらないという状況は、医師の力だけではなく、自分も可能にできると言う事。

からだの中に出来たがん細胞のタイプがわかり、医師の許可の元、そのがん細胞に悪影響が及ばせないのなら、自分の出来るからだ作りをするのはホントにお勧めです。
精神的にも安定します。

でも本当の願いは
一日でも早く、
摘出しないで済む治療法が、保険適用内でできる標準治療となればいいですね。